自分の好きな音楽を人に好きになってもらうのって難しい

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昨今のヒットチャートって、アイドルとジャニーズとLDHが占拠していますよね。そんな状況なので、バンドマンが「バンドの良さをもっといろんな人に知ってほしい」というようなことを言うのをよく聞きます。でもそれってめっちゃ難しくないですか?

いや別にそういう発言をディスる内容ではありません。僕だってバンドの良さをもっと多くの人に知ってもらいたい。
でも僕が何かにつけて布教しているストーナーロックが、同じロックなのに全く周囲のバンドマンに浸透しないという現実を踏まえると、誰かに何かを好きになってもらうのって、並大抵のことじゃないのを痛感します。

ライターさんとかCDショップの人とかの人はまた方法論があると思うので、今回はあくまでただのリスナーとしての話です。っていうかそもそも実際的にどうこうという話はしません。




スマパンの良さを説明できない

The Smashing Pumpkins、ご存知ですか。ご存じない。それはいけない。聞いて下さい。

世間的にはメロンコリーかと思いますが、僕はこの曲が入っているマシーナが好きです。なぜならそれが初めて買ったアルバムだから!
僕がこのアルバムを買った2000年当時、バンドといえばモンゴル800かゴイステ、洋楽を聞く連中も聞いていたのはLinkin Park、Limp Bizkit、エミネムなどでした。僕は当時ひどい中二病で誰も知らない音楽を聞いていれば偉いと思っていたので、イエモンの流れから90年代のグランジ・オルタナに傾倒していきました。
そんな中、中古盤屋で出会ったスマパンの「Machina」、グランジバンドの代表格と言うことで期待して再生してみたら、一曲目の「Everlasting Gaze」こそ激しい感じでしたがあとはひたすらハゲのおじさんが変な声で愛を歌ってるだけで正直何がいいか全然わからず。でも、これを聞いてる自分カッコいい、という思考回路で聞き続け、いつしか好きとか嫌いとかじゃなくて青春の1ページになっていました。
こんな調子なので、僕はスマパンの良さを説明できません。せいぜい、ハゲのおじさんが変な声で愛を歌うのがかわいいよ、としか。

異文化交流

このように、音楽(でも何でもそうですが)の原体験て、「なぜだかそうなってしまう」類のものです。
それが音楽以外の部分でも起こり、スクールカースト毎に聞かれる音楽が分断されていくのです。メタル好きはヲタク、パンク好きはちょっとワルい、みたいな。
この分断というのが、バンドという括りの中だけでも見受けられることがあります。冒頭の「バンドの良さ」とかもそうですが、果たしてその「バンド」という言葉はパンクロックだけなのか、ストーナーロックからV系くらいまで含んでくれているのだろうか、と。

こうして小さなクラスタ化が進むとマーケットも小さくなって行く一方なので、自分の音楽(例えばパンク)と異文化の音楽(例えば3代目 J Soul Brothers)を同時に聞くことがカッコいい、みたいな価値観広まらないかな、とか思っています。音楽そのものをカッコいいと思うかどうかは育ってきた環境に依存しすぎるので、なんかこういう行動様式として一般化しないかなと思うわけです。

そうすればストーナーロックやスマパンが青春の1ページになるやつももうちょっと増えるはず。




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