死んでいったグランジミュージシャンたち

LINEで送る
Pocket

90年代初頭隆盛を極めていたグランジムーブメントは、1994年4月5日、Nirvanaのカート・コベインの自殺により終焉を迎えます。
奇しくもその8年後の同じ日、2002年4月5日、Alice In Chainsのレインス・テイリーがオーバードーズにより死亡します。
春になるとこの2人のことを思い出し、なんとも言えない気持ちになります。
薬物使用と切っても切れない関係にあるグランジムーブメント。
今日は死んでいったグランジミュージシャンにスポットを当てたいと思います。

カート・コベイン

グランジブームの中心にいたNirvanaのギター/ボーカルでした。
カート・コバーンと表記されることが多いですが、僕は実際の発音に近いコベイン表記を推します。
2ndアルバム「Nevermind」の成功はバンドの地位を不動のものにしましたが、カートは本来の自分との間に葛藤を抱え、薬物への依存を深めていきます。
そして1994年4月8日、ショットガンで自らの頭を打ち抜き、帰らぬ人となっているところを発見されます。


「NEVERMIND」より、「Smells Like Teen Spirit」
グランジブームを代表する1曲。


3rdアルバム「In Utero」より、「Heart-Shaped Box」
アルバムとしてはアンダーグラウンド然とした音作りだが、この曲は比較的ポップ。MVは椎名林檎の「ギブス」の元ネタでもあったりする。

レイン・ステイリー

グランジバンドの中でももっともバンド内薬物汚染が深刻だったバンドの一つ、Alice In Chainsのボーカリスト。
奇妙なリフとレイン&ジェリー(Gt,Vo)のハーモニーは陰鬱で非常に美しいです。2ndアルバム「Dirt」で一躍有名になり、3rdアルバム「Alice In Chains」は全米1位を獲得しますが、このアルバムではレインは全盛期のように歌える状態ではなく、キーも低く、エフェクトが過剰にかかっていたりします。そもそもジェリーメインボーカルの曲も多いですし。(アルバムとしての完成度は高いのですが)
バンド自体は新ボーカルを迎えて活動を続けています。


「Dirt」より、「Would?」
まだ元気なときのレイン。


「Alice In Chains」より、「Again」
もうちょっとヤバくなってるレイン。

ちなみに、「Dirt」までベースを弾いていたマイク・スターも2011年に亡くなっています。また、レインのサイドバンドMad Seasonのベース、ジョン・ベイカー・サンダースも1999年に亡くなっています。さらに、そのMad Season再結成時に代役を務めたのが後に紹介するクリス・コーネルですが、2017年に自殺しています。
何人の犠牲者を出せば気が済むのだ・・・

クリス・コーネル

Soundgardenのボーカリストです。自殺のニュースが2017年なので、まだ記憶に新しいですね。Soundgardenは、Rage Against The MachineのメンバーとやっていたAudio Slaveも有名です。薬物問題はあったものの、他のバンドと比べるとあまりバンド自体にドラッギーなイメージはありません。クリス・コーネルのレンジの広い圧倒的なボーカルが魅力でした。


Soundgardenの4thアルバム「Superunknown」より、「Fell on black days」
シングル曲はなぜか結構メロウな曲が多い。


Audioslaveの1stアルバム「Audioslave」より「Cochise」
やっぱこのシャウトだろ〜

スコット・ウェイランド

Stone Temple Pilots、Velvet Revolverのボーカリスト。似非グランジ、ハイプバンドなどと呼ばれましたが、根底にあるソングライディングセンスの高さで2000年代まで生き残りました。STPの楽器帯との関係に波が有りましたが、最後は解雇からの裁判沙汰で、決裂したまま最期を迎えています。死因はやはりオーバードーズ、最後まで薬物依存から抜け出せませんでした。死の直前はScott Weiland and the Wildaboutsというバンドをしていましたが、そのギタリストのジェレミー・ブラウンも亡くなっています。また、STPもスコット解雇後にLinkin Parkのチェスターを迎え活動しましたが、チェスターも自殺しています。メンバーの心中察するに余りあります。(その後STPはまた別のシンガーを迎え、アルバムを発表しました)


2ndアルバム「Purple」より、「Interstate Love Song」
グランジにおいても屈指の名曲だと思うのですが・・・


ソロ作「12 bar blues」より、「Where’s the man」
こういう「心に穴が空いたような」曲がよいです。常に寂しそう。

シャノン・フーン

Blind Melonのボーカリスト。グランジと言うにはややヒッピー色強めの土臭い音楽性であったり、GUNS N’ ROSESに見出されて有名になったという経緯があったりで、立ち位置がはっきりせず今ひとつ知名度がありませんが、なかなか良いバンドなのですよ。
シャノンもオーバードーズで死亡しています。

1stアルバム「Blind Melon」より、「No Rain」
GUNSの弟分とは思えない雰囲気ですな。


同じく、1stアルバム「Blind Melon」より、「Change」
「When life is hard, you have to change」って、なぁ。

一緒に仕事をしたミュージシャンが次々に亡くなっていって、ブレンダン・オブライエンもつらかろうな・・・

LINEで送る
Pocket

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です