どうも池住です。最近重めの内容が多かったので今日は軽めの話。
雑文サイトというジャンルをご存知でしょうか。インターネットが普及し個人がホームページを持てるようになった1990年代後半から、文章を公開するサイト群が登場しました。テキストサイトとも呼ばれますが、あの時代のあの空気感の文章は単純にテキストと呼ぶよりは「雑文」のほうがしっくりきます。ブログサービスが始まる以前の規格化ていないシンプルなデザインで、かえって個々人の人間性が文体を通して色濃く現れていました。思い出に浸りつつご紹介しようと思います。
侍魂
雑文サイトを一躍有名にした金字塔的サイトであります。先日の平成ネット史(仮)にも、当時のサイトの代表として紹介されていました。フォントいじりとテンポの良い文体でインターネット患者の心を掴みました。
先行者ネタでブレイクしましたね。
あとヒットマン事件簿
独自ドメインじゃないのが当時の個人サイトって感じですね。
意外にもちゃんと更新されてた期間は1年ちょっとだけですが、今でも語り継がれる雑文サイトです。
ろじっくぱらだいす
侍魂と人気を二分していたサイト、通称ろじぱら。
侍魂が短命だったのに対してろじぱらは現在も続いていて、今年(2019年)で20周年だそうです。おめでとうございます。
雑文くくりではありますが、本来はプログラミング系の話がメインコンテンツだったような。
管理人ワタナベさんは、僕の中では「スクール水着を着た人」のイメージで固定されています。
大西科学
こちらも更新ペースはまばらですが、20年以上前からまだ続いておられます。日常の小さな事柄に関する理系的な考察や、教育、SF等の話題が多いです。
たとえばこういう話が面白いです。僕も思いつきたいけど思いつきません。
あと割と文章と生活が密着しているので、生活の変化をうかがい知ることができて良いです。twitterも面白いのでよく見てます。
エレメンタルノート
更新が途絶えておりましたが、形式を変え復活されました。当時のログも残っていて嬉しいです。こちらは生活感を感じさせず、文体と構成で読ませてくる感じが良いです。分量がちょうどよく、文章に無駄がありません。
こんな文章を書ける人間になりたいけど、特徴が言い回しとか単語ではなくトータルバランスなので、なかなか難しいです。
補陀落通信
雑文サイトとしては最も古くからあるものの一つでは。更新を待って10年が経ちました。マジなのかネタなのかわからない話が結構あって、そういうインターネットのアングラな部分が出ている感じが好きでした。
こういう、出典はよくわからないけど面白いネタがたくさんあります。あとやたらと「出典:がんばれカミナリ竜(スティーブン・ジェイ・グールド」って出てくるけど読んだことないので冗談なのかどうかわかりません。
ちなみに、普通の日記であるところの「裏ぽた」は今でも更新されています。生存確認ができるというのは嬉しいです。
雑文館
サイトは閉鎖されてしまいましたが、アーカイブが残っていました。嬉しい。補陀落通信より古い1995年開設です。パイオニア。文章のクオリティも最も高いのではないでしょうか。フォントいじりがないサイトは古くなりませんね。
それぞれの「語り口」っていうのがあるんだよなぁ。
さて、いろいろ見て懐かしい気持ちになりましたが、結構多くのサイトが今でも残っていてすごいなと思いました。20年てそりゃ歳もとりますわな。
おまけ
Flashが絶滅していってるので見れなくなる日も近いね。