TOOLの13年ぶりの新譜「Fear Inoculum」が微妙だった件

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どうも、ずーみーです。
TOOLというバンドをご存知ですか。90年代前半、グランジ全盛時代に現れ、ダーク・ヘヴィという点では共通しながらも明らかに同世代のグランジバンドとは一線を画し、プログレ的な変拍子・大作志向・寡作な活動スタイルでカルト的人気を誇るバンドです。そのTOOLが、先日(2019年8月30日)13年ぶりの新譜「Fear Inoculum」をリリースしました。
その新譜がびみょーだったという話です。




リードトラック「Fear Inoculum」先行公開

発売は8月30日だったんですが、先行してリードトラック「Fear Inoculum」が公開されていました。こちらです。

うん、悪くはない。13年ぶりの公式の供給だから嬉しい。テンションあがる。けどこれリード曲?毎回アルバムの後半にある、シメのうどんとか雑炊みたいなポジションの曲じゃない?大丈夫?

大丈夫じゃなかった

というわけで不安を抱えたまま迎えた発売日、予感は的中。まさかと言うかやはりと言うか、「Fear Inoculum」が一曲め。全曲このテンション感で、全然印象に残らねぇ。信者なので1日1回聞くことにはするけど、1時間27分をこのお祈りに使うのはけっこうつらい。

微妙ポイントいろいろ

何がつらいか。大作志向のプログレバンドをポップかどうかで計るのはいかがなものかとは思いますが、それにしても曲にフックがない。今までは歌えるサビとか、印象的なリフとか、圧倒的な迫力にシャウトとかでどこかにフックがあったんですよ。全部が弱い。ボーカルのメイナードさんも実質最終曲の「7empest」の一部以外は全部ツマミが弱の状態。そっちのほうがテクニックもいるし実は情報量があるのもわかるんだけど、それでもアルバムのハイライトにたどりつくまでに1時間以上経ってるのはつらい。

25秒シャウトで有名な「The Grudge」(「Lateralus」収録)

曲が長いのはこのバンドの売りだけれども、それにしてもイントロのフワ~っとした効果音みたいなんとか、なかなか終わらないアウトロとか、ちょっと無理やり伸ばしてない?前まではもうちょっと必然性のある長さだった気が・・・


特にこの「Descending」なんかひどくて、13分半あるのに6分50秒以降歌が出てきません。いや別にそれでもダレさせない構成ならいいんですけど、これは普通にダレる。「この展開が終わればもう1回くらい歌が出てくるかな・・・」を5回ほど裏切られて終わります。

次に、今まではあった「あんまり頭使わずに聞けるヘヴィロック曲」が無くなった。「Lateralus」で言う「Parabola」、「10,000 days」で言う「The Pot」、「Ænima」で言うと「Hooker with a penis」枠です。これがアルバムの真ん中くらいにあってちょうどいい休憩ポイントになってたんですが、これなしで1時間27分過ごせるほど僕の耳は13年で成長しなかったです。

歌えるサビがええ感じにありながら普通に6分超える「Parabola」(「Lateralus」収録)

そういう休憩ポイントがない上に、7拍子がテーマということで似た曲が多い。
「Invincible」以降歌入りの曲は全部クリーンのギターかベースのアルペジオから始まってるし、その中でも「Invincible」「Descending」は同じ7拍子なのでまたこれかよ~って感じです。


「Descending」とカブると評判の「Invincible」




いろいろ書いたけど

音楽性をまっとうな方向で進化させてきたバンドだけに、こういう形の変化も受け入れるしか無いかもしれません。ヘヴィロック的なものはやり尽くしたんでしょうね。
また生きてるうちにもう1枚くらいアルバムを作ってもらえると幸いです。

どうも、ずーみー @zoooomy でした。




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