転調のテクニック

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どうも、ずーみーです。
現代(といっても90年代以降くらい)のJ-POP って転調が多いですよね。
なので現代日本で生きてる僕らは結構無理矢理な転調でもすんなり聞けてしまう場合が多いのですが、いざ作曲しようとするとなかなか使い方・使いどころがわからない人も多いようです。
というわけで転調のテクニックをまとめてみます。




目次

◎転調をする意味
◎転調パターンの例(すべて網羅してしまったので長い)
◎ちょっとしたテクニックとか

◎転調をする意味

・歌メロの音域調整
何も考えずに 鼻歌でメロディを作っていると、いつのまにか音域がAメロ低すぎサビ高すぎで2オクターブくらいになってしまうことがあります。それを転調で1オクターブちょいくらいに収まるように転調するわけですね。コンペとかは指定の音域が1オクターブちょいのことが多いのでこの理由で転調することが結構あります。

・楽器の特性に考慮
歌メロと似たようなことですが、楽器にも音域の制限とか開放弦を利用したフレーズとかがあるので、そういうのを美味しく使うために転調することがあります。

・場面転換
意外性のある転調をすることで物語が進行した感を強めに演出することができます。
最後のサビで半音上るパターン(頻出)もこれの一種と考えていいかも。

・単なるフック
小さい単位で使えば単なるフックとしても使えます。
モーダルインターチェンジ(いつか書きます)とかも解釈によってはこれ。

◎転調パターンの例

・短3度下/上
CでいうとC(Am)→A(F#m)orE♭(Cm)
いちばんあるやつです。

この曲ではAメロBメロがF#mで、1:29サビでF#になります。D→Bm→C#7→F#ですね。戻る時はF#→F#mといきなり戻ってます。
先に断っとくとイエモン大好きなので例が偏ると思いますすみません。
他の例)
19「あの紙ヒコーキくもり空わって」
L’Arc en Ciel 「PIECES」
ポルノグラフィティ「ハネウマライダー」

・長1度上/下
CでいうとC(Am)→D(Bm)orB(G#m)
1音上にあがるパターン。

サビの最後に盛り上げる意味でやるやつです。
この曲では落ちサビまでがGで、3:56でAになります。
変わり目がC→ConD→Aとなっていますが、ConDはブレイクなので歌メロのほうが大事ですね。
「来るまでは」の「は」から「愛をこめて」の「あ」が全音上なので無理はなさそうです。
もう1個。

平歌がKey=Eで、Bメロの最後でフワーっとB→C#とコードが変わり、サビはF#になります。
Eへの戻り方もフワーと半音づつ下がってきてますね(夢から覚めるときの効果音みたい)

・短1度上/下
CでいうとC(Am)→D♭(B♭m)orB♭(Gm)
半音上にあがるパターン。

この曲では最後のサビの途中までがGで、3:13でA♭になります。
C→Am7onD→B♭m7onE♭という転調。
他の例)
B’z 「恋心(KOI-GOKORO)」
これは平歌がCでサビがB。そのときのコード進行は一応EonG#→F#onA#なんですが、 理論云々より「ダン!ダン!ダン!」というリズムで気合のみで転調してると思って下さい。ときに腕力も必要です。

・完全4度上/下
属調・下属調にいくやつ。
CでいうとC(Am)→F(Dm)orG(Em)

Key=Gで始まり(このときからリフが7thを弾いているのでKey=Cに引っ張られやすいのですが)、BメロでCかGか曖昧になり、1:15の「交わそう交わそうぜ」のF連打から完全にCになります。

・長3度上/下
CでいうとC(Am)→E(C#m)orA♭(Fm)
いよいよテクニカルになってきました。

平歌がKey=Amで、BメロラストでまさかのG→B7でブレイク。サビが終わるといきなり戻ります。
他の例)
Mr.Chirdren「終わりなき旅」
転調がやたら多い曲ですが、AメロとBメロはKey=E。Bメロでモーダルインターチェンジをちょいちょい挟みながら、B7で煽ってまさかのトニック始まりのKey=Cに。開けた感半端ないのでこの転調は個人的には好きです。

・増4度上/下
例見つけれませんでした(ボサノバとかでありそう、あったら教えて下さい)
ただ、Dm→D♭7(G7の裏コードね)→G♭とかでいけるっちゃいけるので出来ないことはないと思います。めっちゃ歌いにくいと思うけど・・・
あるいは、C→A(F#m)→F#とか1個挟めばいけるのはいける(やる意味よ)




◎ちょっとしたテクニックとか

・基本は転調前と後の共通したコードを見つけることです。
そこから転調先のコード進行を展開していけばあんまり違和感は出ないはず。

・あといきなりでも転調先のツーファイブワンを組み込むとどうやってもなんとかなります。

・基本的には転調するタイミングって歌いにくいので、メロディは転調前の最後の音と、転調後の最初の音は同じか±1音差くらいにしといたほうが歌う人に優しいです。あるいは、転調して2拍くらい置いてから歌い始めるフレーズにするとか。

・あえて違和感を与えたい場合はB’zに倣って腕力で。

・ 最近のアイドルソングも転調多いんですが、音域の調整も相まってかわりと強引な感じになってることが多いです(良い悪いではなくてその辺にテン年代感ある)


転調に特化した本もあるんすね〜。

ではまた。ずーみー@zoooomyでした。




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「転調のテクニック」への5件のフィードバック

  1. 唐突なのですが、鬼転調と言われている「オンナのコってマジ 超えんじぇる‼︎」という曲があるのですが、どの辺が鬼なのかが気になります。

    1. 聞いてみましたが、まず単純に回数が多い(セクションごとどころかセクション内でも転調している)ことと、長1度上、短1度上、増4度上などあえて転調しづらいところを選んだかのようなチョイス、で、結果耳コピも歌うのも鬼となっていますね。

      1. ありがとうございます。聴きなれてしまい鈍感になっていましたがあの変化は確かに歌いにくいですね。返答ありがとうございました。

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