練習の流儀もいろいろあると思いますが、常々推しているのが「練習は録音しよう」というものです。私もそこそこギター上手いキャラとしてやらせてもらってますが、それも早い段階でDTMを触り始めてギターを録音していたおかげだと思っています。
歌でもドラムでも本質的な差はあまりないと思いますが、一応ギターの練習のていで書きます。
耳が良くない
先日知り合いのレコーディングエンジニアさんと話していて、「うまくない人は自分がどこが弾けていないかわかっていない、耳が良くない」という意見が出ました。これは本当にそうで、指が動く動かない以前に、リズムの分解能が甘々な人はかなり多いです。
普段音楽を聞く中で矯正されていけばよいのですが、そういう人は放っておいてもうまくなるわけで、そうでないあなたの為にこのページがあるのです。
視覚から矯正すべし
スマホのボイスメモでも良いのですが、可能なら波形がちゃんと表示されるDAWソフトをインストールしてください。最近はフリーでもある程度それなりのものがあると思います。
で、弾いてみると、こんな波形が表示されます。
アタックのタイミングはわりとジャスト気味の波形です。
この赤丸がピッキングのアタックなのですが、これがグリッドに重なるように練習してください。なるべく適当なドラムパターンに合わせてやるとよいです。合わせるのはあくまでアタックの山の部分で、黄丸で示した発音の最初の部分はグリッドより前に来ます。
これがジャストになるように練習して、「グリッドの真上が当たり前」にしていってください。
気をつけて欲しいこと
この練習法、デメリットもあります。それはリズムを「置きいってしまう」こと。要するに、リズムに乗らずに音ゲーのように「一発一発当てる」感覚になってしまうということです。
ギターで言うと、右手の振りのスピードでリズムを調整するのがそれに当たります。振りのスピードではなく、振り始めるタイミングで調整してください。(振りのスピードが自然でないということは、振っている間腕に力が入っているということです)
また、「ジャストで」というのは、どんな状況でもジャストで弾くのが正解ということを言っているわけではありません。ジャストにしようと思えばコントロールできる腕を持つのが大切、ということです。
他の効能
リズムが特に大切なのでリズムについて書きましたが、他の要素(ピッチ、アーティキュレーション)についても、リアルタイムで演奏しているときと冷静にプレイバックしているときでは印象が違うはずです。結局音楽でも、上達したいと思ったらこうやってPADCサイクルを回すのが大切なんですね。
日本の伝統芸能みたいですが、耳が良くない人は「型」から入るのはありかなと思います。耳と肉体がちゃんとリンクすれば、グルーヴのない音楽はちゃんと気持ち悪く聞こえるはずですよ。
まさに自分のためのような記事で感謝です。
二つ質問なのですが黄色丸のジャストより前にくる音が何なのかずっと気になっていたのですが
これはピックが弦に当たった瞬間の音をDAWが拾っているのでしょうか?
またジャスト練習のためにオススメの楽曲などあれば教えてもらえると嬉しいです。
ありがとうございます。
そうですね、ピックが当たった瞬間の音かと思います。ダウンピッキングですと厳密には6弦から順番に当たって行きますので、6~4弦あたりに当たっている波形だと思います。
練習曲は今どきの音質でちゃんとクリック使って録られてる曲がいいと思ってまして、レッスンではMAROON 5の曲に出てくるカッティングとかをやらせたりしてます。
ご丁寧に早速返信ありがとうございます!
やはりピックの音なんですね。
MAROON 5チェックしてみます!