どうも池住です。
レコーディングって緊張しますよね。いざ始めてみると、全然ライブや練習のようにできなかったり。
とくにボーカルはメンタルなども出音に直結するので、より変化が顕著です。
よい歌声を録るためのコツやテクニックをご紹介します。
機材の話ではなく、ボーカリスト目線の話です。
レコスタでのレコーディングだけでなく、自宅や練習スタジオでの歌ってみた録音などにも有用かも。
歌詞や譜割、歌い方のチェック
まずは前日までの練習での話です。
ボーカルに限ったことではありませんが、チェックしてみると意外に「なんとなく」歌っている部分は多いもの。
・語尾はどこまで伸ばすのか
・ビブラートはかける?かけない?
・「を」の発音は「o」?「wo」?
など、なるべくなら1文字、1音単位で精査して、なんとなく歌っている部分の歌い方を決めてしまいましょう。
歌う直前の準備
体が固いといい声は出ません。準備運動、ストレッチは必ずしましょう。軽く走るなども良いです。
また、満腹の状態では横隔膜が下がり切らないため、声が出にくくなります。どちらかといえば空腹、くらいがベストです。
モニター環境
モニター環境は声の出し方に大いに影響します。個人的には一番声量が必要な部分でややうるさいかな、くらいがベスト。モニターが小さいと、声を張る場面で余計な力みが入ってしまいます。小さく歌っても十分聞こえる大きさで。
短時間で、効率よく
メンタル的なものを抜きにすれば他の楽器は24時間でも演奏し続けられますが、声は1時間も出していると明らかに質が変わっていきます。
ですので、3テイクくらいで終えられるのが理想ですが、なかなかそれも難しいと思いますので、なるべく効率よくすすめる工夫が必要です。
まず、準備の段階で声出しをしすぎないこと。歌う前に録音レベルの調整で軽く歌う時間があると思いますが、ちゃんと準備運動ができていれば、それで2コーラスくらい歌えば十分です。
つぎに録っていく順番を決めます。
最初から最後まで流して歌ってそれがよければ一番いいのですが、そうでない場合、順番を工夫します。
自分の場合、声がちゃんと出ているうちに、一番高い音を出さなければならないセクションを録ります。それがサビならば、1番サビ→2番サビ→3番サビ・・・のようにサビだけ全部録り終えてしまいます。次に、高くはないが裏声やウィスパーボイスなど繊細な歌い方が要求されるところ、最後に特別シビアな歌声が要求されない平歌などの順番で録ります。
リテイクの基準ですが、自分の場合は声がちゃんとハリがあるように出ていれば、ピッチやリズムなどはそこまでシビアに考えません。オートチューンやメロダインでどうせピッチ補正、リズム補正はかけるので。ピッチやリズムよりも、声が枯れて最初に録ったところと質が変わるほうが修復が効きません。
レコーディング特有のマイク事情
ライブとレコーディングの大きな違いは、「ハンドマイクにできない」ということです。ハンドマイクだと声が大きくなるところはマイクを口からちょっと離して・・・などを無意識のうちにしていると思いますが、レコーディングではスタンドに立てたマイクに歌うため、どんな音量・ピッチでも同じところに向けて歌ってしまいがちです(比喩的に言うと、声の距離感が調整しづらい)。距離感が自然に取れていないと、力んで声を大きくしようとしてしまい、声枯れが加速します。これを防ぐためには、マイクを気にせずに小さい声は近くに、大きい声は遠くに向けて歌えるように練習するのがいちばんいいのですが、ダミーマイクを本物のマイクより遠くに置く、などの裏技もあります。
また、アイドルさんにありがちなのが、ライブと同じフリをしないとなんか声が出ない(まぁ体を動かしながらのほうが声が出るのは当たり前なのですが)というもの。フリは大丈夫ですが、足でステップをドンドン踏むのだけはやめましょう。普通に雑音が入ります。どうしてもと言うなら、靴を脱いでタオルとかを敷くとマシかも・・・。
声が出ないな、と思ったら
声枯れは日を改めるしかないですが、なんか声が出ない程度ならすぐ対応すればなんとかなる場合も多いです。僕がよくやるのは、その場で思いっきりジャンプしてみる、です。声が出ないとはすなわち体が固まっているということなので、ジャンプに限らず、一瞬だけ体を思いっきり動かしてみると良いです。
また、声が枯れてから水を飲む人がいますが、喉に水分が回ってくるのは結構時間がかかるので即効性はありません。歌い始める前から少しずつちびちび飲み続けるのがベストです。
まとめ
書き始めてみると意外に注意すべきことがたくさんありましたね。
明日からのレコーディングライフにお役立てください。
あと専業ボーカリストではないのに歌の記事妙に多くなってしまった。このへんも読んでみてくださいね。